メイプルMは経験者には「あのメイプルです」と説明すれば済みますが,初めてメイプルブランドに触れる人のために,ゲームサイクルをお教えいただけますか。
河上氏:
はい。メイプルMはプレイヤーさんが自分だけの物語を紡ぎながら,自分なりのゲームサイクルで遊び続けられるタイトルです。キャラクターのレベルを上げて育成していくのはもちろん,キャラをオシャレに着飾ったり,友達とまったり会話するだけでも楽しめる,そういうゲームであることがウリです。
なかでもコミュニティを大事にしているので,ギルド専用の部屋「ギルドバンケット」の中では,チャットをしているだけで経験値をもらえたりします。
4Gamer:
周回や効率のためではなく,仲間と時間を共有するための場所なんですよね。そのあたりは「古き良きMMORPGの面影が残っている」と,嬉しく感じる人も多そうです。
河上氏:
小さなスマホの画面でもチャットがしやすいよう,かつ居心地が良いよう,インタフェースにも凝っています。また,仲間と一緒にプレイできる「ボス遠征隊」や,ソロでプレイするのに最適な「ミニダンジョン」,ランキング機能なども存在するので,ガチのやり込みも大歓迎です。
4Gamer:
ゆる~く仲間とワイワイ楽しみつつ,自分のやりたいことが見つかったら,トコトンやり込む。そういう風に遊べると。
河上氏:
ええ。幅広い年代のプレイヤーに楽しんでほしいので,あらゆるニーズにお応えできるようになっているんです。
4Gamer:
メイプルに思い入れがある人は,すんなり入り込めるのは間違いなさそうです。その反面,昨今の美麗な3Dグラフィックスのスマホゲームを遊んでいるような層へは,どのようなアピールを試みるのでしょう。
河上氏:
実のところ,PC版は今でも若年層の新規プレイヤーが入ってきている状況ですので,そこまで心配していないんです。独特なグラフィックスもそうですが,ドット調の2D横スクロールゲームというのもそう多くはありませんから,根本的な部分に興味を持ってもらいやすいかなと考えていて。そのため我々は,遊んでくれた人を飽きさせないコンテンツ作りを優先してきたんです。
4Gamer:
ゲームにも流行やトレンドはありますが,グラフィックスを含めたゲーム内容が“定番”になっていることで,意識せずとも戦えるのだと。
河上氏:
もちろん,たくさんの新しい人にプレイしてもらいたいのですけどね……(笑)。しかし,PC版経験者は日本でも数百万人といった規模でいらっしゃいますので,まずは思い出を持っている人たちをいかに満足させるか,それを課題として取り組んでいます。
4Gamer:
PC版の経験者がどのような印象を持っているのかは,把握されているのでしょうか。
河上氏:
何度かアンケートをやりましたが,ビジュアルのイメージに引っ張られてか,ライトな感覚でプレイしている人が多い印象でした。だからメイプルMでも,やり込めるゲームだけど「チャットだけでもゆる~くワイワイ楽しめるよー」の面を伝えていきたいです。