スクウェア・エニックスは2020年12月上旬,MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ RMT」(PC / PS4 / Mac)。以下,FFXIV)にて,パッチ5.4「もうひとつの未来」を公開する。
前回のパッチで「漆黒のヴィランズ」のメインストーリーが完結し,今回のパッチから物語は新たな展開を迎える。そして,約10か月ぶりとなるレイドコンテンツ「希望の園エデン:再生編」の登場や,パッチ5.45では「セイブ・ザ・クイーン」に新たな多人数バトルコンテンツ「グンヒルド・ディルーブラム」が追加となる。
バトルコンテンツ以外にも,イシュガルド復興がいよいよ完結するほか,ゴールドソーサー関連のアップデートやダンジョンを自由に回れる「自由探索」が登場する。
そんな多数のアップデートが入るパッチ5.4について,本作のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏(以下,吉田氏)にインタビューを行った。前回のインタビューに引き続き,新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大防止のため,インタビューはZOOMを使用して行っている。「ファイナルファンタジーXIV RMT」
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。パッチ5.3のメインストーリーはプレイヤーからの反響がすごかったですね。パッチ単体でいくつもの賞にノミネートされていますし。
吉田氏:
本当にありがとうございます。僕たちもパッチ5.3をリアルタイムでプレイされている配信などをチェックしていたのですが,プレイヤーの方が泣き崩れるのを見て,物語をうまくお届けできたのではないかと感じました。
4Gamer:
漆黒のヴィランズはリリース当初から非常に評価が高かったですし,物語を締めくくるのはかなりプレッシャーがあったのではないでしょうか。
吉田氏:
そうですね,ある程度は……。ただ,新型コロナウィルスへの対応も重なったせいで,プレイヤーの皆さんをお待たせする形になってしまいましたが,しっかりとした形で漆黒のヴィランズのラストをお届けできたと思っています。お待ちいただけたこと感謝しております。「ファイナルファンタジーXIV RMT」
4Gamer:
パッチ5.3で第一世界の物語は綺麗に終わりましたが,そうなるとパッチ5.4からどういった展開になるのかが気になります。
吉田氏:
パッチ5.3で綺麗に終わったのは漆黒の物語。ハイデリン・ゾディアーク編が終わったわけではないのです。ハイデリンって一体何なの? そもそも封印されているゾディアークってどうなったの? など,まだ残っている謎があります。
4Gamer:
たしかに。それに,オリジナルのアシエンとは決着が付きましたが,まだ残っているアシエンがいます。むしろ,オリジナルより彼らの方が怖い気がします。
吉田氏:
オリジナルではないけど,元々“十四人委員会”だった転生組のアシエンたちはまだ何人か残っていますね。ファダニエルとか,ちょっとヤバそうです(笑)。綺麗に終わったからこそ,この先のストーリーが怖いっていう人もいると思うんです。「引っ張らずにここで終わらせておけば良かったのに」みたいな。
4Gamer:
ああ,海外の長編ドラマみたいな……。
吉田氏:
ただ,僕らにとっては,この一旦の幕も物語の展開として予定していたものです。今後も更に驚いてもらえるような展開をご用意しているので,楽しみにしていただきたいです。「ファイナルファンタジーXIV RMT」
4Gamer:
第一世界の物語と言えば,まだレイドコンテンツ「希望の園エデン」のストーリーが残っています。
吉田氏:
「希望の園エデン:共鳴編」のラストで,リーンとガイアが2人仲良くなって,どうしてもコーヒークッキーのイメージしかないと思うんですが(笑)。そもそもガイアは何故“闇の巫女”と呼ばれているのか,ダークアイドルってなんだったのかとか,その辺りが全部今回の「希望の園エデン:再生編」で語られます。
4Gamer:「ファイナルファンタジーXIV RMT」
時系列としては,パッチ5.3以降の物語ということで良いのでしょうか。
吉田氏:
はい。「希望の園エデン:再生編」はパッチ5.3のメインストーリークリアが条件になっているので,再生編に挑む人は,メインストーリーを終わらせておいてください。
4Gamer:
ちなみに,「希望の園エデン零式:再生編」もパッチと同日に実装でしょうか。
吉田氏:
同日実装です。零式に挑む準備をしたいから,実装を遅らせてほしいというフィードバックをいただいているのは重々承知しているのですが,もう拡張以降の流れがすべて決まってしまっているので変更できないのです。今後の流れについては検討させていただいていますので,お待ちいただければと。
4Gamer:
個人的に気になるのは零式4層の内容です。今回も前半と後半を分けず,短い内容になるのでしょうか。
吉田氏:
今はノーコメントとさせてください。
4Gamer:
正直言って,共鳴編のシヴァの変身ムービーが長くて……。クリアするまでに何回も見るのが辛かったです。
吉田氏:
なるほど……僕は箸休め的にギリギリな長さかなと思って毎回やっていますが……うーん,そうか……。
「次元の狭間オメガ」から前半後半という作りをやってみたんですが,全体的にそれぞれが簡単になりやすいというのと,消化に入った時に2層分やってる気になったり,意外と前半の方が難しくて消化しきれないなど,それはそれでフィードバックが多かったのです。演出の長さはもちろん調整すべきなのですが,やはりそことのバランスで考えています。
4Gamer:
難しいところですよね。間にムービーが挟まることで,アクションのクールタイムが終わるので,そういうバランス調整も兼ねているのかと思っていました。
吉田氏:「ファイナルファンタジーXIV RMT」
もちろん,そういったところも考えて作っています。全体を通じて前半と後半のギミックがかなり違うので,一息つけるようにという意図もあります。