NCSOFTは,“次世代オープンワールドオンラインRPG”「リネージュ2M RMT」(iOS / Android / PC)に,待望の大規模対戦コンテンツ「攻城戦」を近日実装する予定だ。今回4Gamerは,この実装に先駆けて,本作プロデューサーの柴田優輝氏(以下,柴田氏)にインタビューを行い,サービス開始から約3か月が経過した現在の心境や,「攻城戦」の概要,その楽しみ方などを聞いてきたので,本稿にて紹介しよう。
柴田氏:
あらためまして,日本プロデューサーの柴田です。よろしくお願いいたします。
4Gamer:
「リネージュ2M」のサービスインから約3か月が経過しました。現在の心境はいかがでしょうか。
柴田氏:
運営体制もある程度は安定してきました。つい先日,大型アップデート「クロニクルI. 象牙の塔の賢者たち」も無事にスタートでき,ほっとしています。
4Gamer:
大型アップデートについて,どのような反響がありましたか。
柴田氏:
新しい狩り場の登場で,既存の狩り場の混雑が若干緩和され,全体的に好印象の声をいただいています。また,新しいボスやアイテム,コレクションも数多く実装されたため,やることが増えたといううれしい悲鳴もありました。
4Gamer:
このインタビューが掲載されるころには新たな武器「槍」も追加されているかと思いますが,こちらはどのような特徴を持っているのでしょうか。「リネージュ2M RMT」
NCSOFTは,“次世代オープンワールドオンラインRPG”「リネージュ2M」において,2021年6月23日のアップデートで実装される新武器「槍」の特設サイトをオープンした。2つのモードを切り替えて戦う槍の特徴や詳細が紹介されている。
柴田氏:
「槍」はどちらかというと,対人戦よりも狩りに向いた武器となります。「バスター」と「フォーカス」という2種類のモードを切り替えて戦えるのが特徴で,同じスキルを発動した場合でも,モードによって効果が異なります。「リネージュ2M RMT」
4Gamer:
「バスター」と「フォーカス」はどう違うのでしょうか。
柴田氏:
「バスター」は,複数の敵を攻撃することが得意なモードなので,敵の数が多いときに使っていきたいモードとなります。
もう一方の「フォーカス」は,単体の敵に対して高い攻撃性能を発揮するため,弱い敵が多くいるところでは「バスター」,敵が強い場所では「フォーカス」に切り替えれば,素早く敵を片付けられると思いますね。
「バスター モード」
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「フォーカス モード」
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4Gamer:
なるほど。大型アップデート関連では,「リネージュ」や「リネージュ2」のファンなら聞き覚えがある「象牙の塔」も追加予定ですが,「リネージュ2M」ではどのようなロケーションになりますか。「リネージュ2M RMT」
「リネージュ2M RMT」クロニクルI.象牙の塔の賢者たち(オーレン地方トレーラー)
柴田氏:
本作の「象牙の塔」は,難度が高い新たな狩り場として登場します。その難しさの反面,モンスターからは貴重なアイテムがドロップする予定です。ぜひキャラクターを強化しつつ,実装を楽しみにお待ちいただければ幸いです。
4Gamer:
直近の大型アップデートの中でも,最大のホットトピックスは「攻城戦」かと思います。4Gamer読者であれば,このワードからなんとなく想像はできると思いますが,本作における「攻城戦」について,あらためてお聞かせください。
柴田氏:
「攻城戦」は,「血盟」同士が城の所有権を争う大規模対戦コンテンツとなります。該当の「血盟」が募集をかければ,攻城戦に参加しないほかの「血盟」のプレイヤー個人が応募し,「傭兵」として参加することも可能です。
4Gamer:
「攻城戦」自体はどのような流れで進行していくのでしょうか。
柴田氏:
「攻城戦」の文字どおり,城を攻める戦いになりますので,まずは城門を破壊して外城内部に侵攻し,守護石の破壊を目指すことになります。守護石を破壊すると内城に通じるゲートが活性化され,玉座がある内部に入ることができます。そしてたどり着いた玉座に「血盟主」が刻印して,時間内まで守り抜けた「血盟」が勝者となります。
反対に防衛側は,城門や守護石を狙いに来る敵をいかに迎撃するか,玉座を奪われないようにするかがポイントです。「リネージュ2M RMT」
城の通路はいくつかに分かれていますので,どのルートや場所に戦力を集中させるかが両者にとって重要です。プレイヤーキャラが集まって道をふさぐことも可能なので,戦略性は非常に高いと言えます。「リネージュ2M RMT」
4Gamer:
「攻城戦」の勝者となり,城を手に入れると,どのような恩恵を得られますか。
柴田氏:
手に入れた城には「血盟」のメンバーが血盟アジトのような形で集まれます。そして勝利時には「ダイヤ」と「アデナ」を獲得できます。「ダイヤ」は取引所の手数料の一部から,「アデナ」は村にいる各商人の手数料の一部からそれぞれ徴収となります。
4Gamer:
「攻城戦」の勝者は以降の「城税率」を設定できるのも大きな魅力ですよね。
柴田氏:
「城税率」は「血盟主」が1度だけ設定できます。低く設定すれば利益は減ってしまいますが,高く設定すれば多くの方からの反発を招き,次の「攻城戦」で狙われてしまうかもしれません。
この設定一つで情勢を左右することにもなりかねないので,「血盟主」の腕の見せどころになります。
4Gamer:
先ほどチラっと触れられた「傭兵」は,攻める側の「血盟主」が雇用できるとのことでした。具体的にはどういったシステムなのでしょうか。
柴田氏:
城を攻める側の「血盟主」は,「ダイヤ」を褒賞に設定することで,ほかの「血盟」のプレイヤーキャラを「傭兵」として一定数まで雇用できます。「傭兵」として参加する人も当然,「攻城戦」に参加可能となります。「攻城戦」に参加しない「血盟」に入っていても,誰でも大規模戦闘を楽しめる要素でもありますね。「リネージュ2M RMT」
4Gamer:
つまり,「城税率」をあまりに高く設定してしまうと,「是正しよう」と考えたプレイヤーキャラの多くが,「傭兵」として敵になる可能性も生まれるわけですか。
柴田氏:
その結果,傭兵の雇い主だった「血盟」も,「城税率」を高く設定するという可能性もありますが……(笑)。今回実装予定の「攻城戦」は,有力な「血盟」間のバランスや,各「血盟」の評判が変化するきっかけとなるかもしれません。
4Gamer:
ちなみに「傭兵」は,戦場での「貢献度」に応じて報酬の「ダイヤ」の量が変わるそうですが,これはどのような形で評価されるのでしょうか。
柴田氏:
「貢献度」は,敵に与えたダメージや,敵から受けたダメージをベースに算定されます。要は戦場で活躍するほど「貢献度」は伸びやすくなるでしょう。
4Gamer:
ありがとうございました。最後に「攻城戦」の実装を楽しみに待つ人に向けて,一言いただければ幸いです。「リネージュ2M RMT」
柴田氏:
「攻城戦」は,「リネージュ」シリーズを代表する最大規模の戦闘を体験可能なコンテンツです。「攻城戦」に向けてレベル上げや装備の強化,スキルの習得をしつつ,実装後は「血盟」の仲間と協力して城を狙ってもいいですし,「傭兵」として気ままに参戦するというプレイも楽しめるでしょう。
今後も続々と大きなアップデートや新コンテンツ実装を予定しておりますので,引き続き「リネージュ2M」を,どうぞよろしくお願いいたします。
──2021年6月18日収録。